瑛子さんの大連ってどんなとこ

 大連に住むリケジョの瑛子さん。経済発展著しい大連の街の様子を冷静な観察眼で描くレポートと写真から無限のビジネスチャンスが見える。

小年からは、もう春節です

 旧暦12月23日は「小年」です。今年の小年は2月11日でした。それに対して、旧暦正月一日を「大年」とも言って、春節をお祝いするのを「過大年」といいます。今年の春節の新年は2月19日(木)です。

 伝統から言えば、「小年」からはもう春節パタ-ンに入り、田舎ではもう何の作業もせずに、春節の準備と楽しいことしかやらなくなります。だから、中国系の生産工場はほぼ全部この「小年」から正月15日(「正月十五」と名称があって、「元宵節(ユエンシャオジエ)」とも呼ばれ、一応この日で春節が一段落するまでは「正月休み」になります。

 約23日間という長い休みなので、事前に生産を調整しなければならないのですが、一番困るのはこれではなく、その後どのぐらい“戻ってくるか”です。というのは、そのまま地元に残って会社に戻らなくなる若者が増えてきました。段々、地元の田舎の近くでも企業が増えてきて、別にわざわざ遠いところまで出稼ぎにいかなくても、少し給料が安くても、近くで働いて、結婚したり、親の世話をみたりする方がいいようになってきました。

 また、春節休みに残業をしたら、法律上3倍の給料をもらえますが、今の時代になって、何倍の給料を出してくれても、“故郷に戻りたいです”、としか回答がもらえず、経営者はもうこの期間中の残業をあきらめています。

 さて、「小年」には必ず食べるものがあります。この日は、それぞれの家の竈(かまど)の神様が天に戻って、神様たちの王に、この一年間の家族のことを報告する日なのです。そこで、甘い「釜飴」を竈の神に食べさせて、王様にいい事を言ってくれるようにお願いするのです。われわれが子どもの時は、ろくに飴が食べられないので、「釜飴」を大いに期待していましたが、今の子ども達にとっては「美味しくないし、甘すぎて、歯にくっつくから、いや!」など、嫌われてしまっていて、全然興味がなくなってしまっています。

 この日には、餃子を食べる家庭も多いのですが、今の子ども達にとっては、どうしてこの日に餃子を食べるかも、そのうちわからなくなってしまうのでしょうね。

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