瑛子さんの大連ってどんなとこ

 大連に住むリケジョの瑛子さん。経済発展著しい大連の街の様子を冷静な観察眼で描くレポートと写真から無限のビジネスチャンスが見える。

クリスマスイブは買い物?

 ほぼ10年前からかなあ~、中国でもクリスマスをお祝いするようになったのは。当初はクリスマスイブではなく、クリスマスその日に、男女、特に若いカップルがどこかおしゃれの店でデートしたり、高い高い入場券で高級ホテルのクリスマスパーティに出席したりしていました。クリスマスは何の意味があるのか、とは全く関係なく、ただ外国の祭りを祝うことで自分もおしゃれであることを確かめます。そのおかげで、寒い12月25日に、帰宅しようとしてタクシーを待ったら、10分待っても空車がなく、やっと1台が来たところ、横から若い男3人が殺到して、あっという間に乗って去っていったことがありました。そのシーンが深々と記憶に刻まれ、クリスマスをお祝いする人まで、なんだか軽く恨むようになりました。
 ちなみに3、4年前から、皆さんは段々こういうお祝いに飽きたようですが、高級ホテルは“クリスマス儲けパターン”は中々やめられないようです。営業部は一生懸命今までのお客さんに入場券を販売しますし、今まで取引先やお世話になった方達に入場券をプレゼントしてきたことも、急にやめるわけにもいきませんから、やむを得ず続けてしまう“悩みの日”になりました。
 今では、どんな小さな店でもセンス良くクリスマスツリーを飾ったり、店先も緑&赤のクリスマスイメージで目立つように雰囲気作りをして、センスがどんどんよくなってきています。が、一方では、クリスマスの雰囲気がさらに薄くなってきています。
 いつからか分かりませんが、クリスマスイブは中国語で「平安夜(ピンアンイエ)」と言うようになりました。リンゴの中国語の「苹果(ピンぐオ)」とは最初の文字(ピン)が同じ発音ですので、リンゴをあらわす文字が見事に「平安果」と変身して、クリスマスの贈り物になってきました。まさかリンゴの卸し屋の知恵のではないのかと疑っても、もうどうしようもないです。
 面白いのは今年、クリスマスイブに「深夜2時まで」と営業時間を延長して、今年度の最大セールスをするデパートが出てきました。新年、春節の直前で、どうせ贈答品や自家用の買い物も必要かもしれませんが、皆さんが乗ってきますね。駐車場は道路まで列を作り、レジでも長い列で、クリスマスと関係ない熱気を感じさせられました。クリスマスであろうと、なんであろうと、消費者にとっては安くしてくれるのはなにより一番です。結局なにもかも、実績を求めるデパートにとっては、売上増が最終ターゲットのようですね。


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