瑛子さんの大連ってどんなとこ

 大連に住むリケジョの瑛子さん。経済発展著しい大連の街の様子を冷静な観察眼で描くレポートと写真から無限のビジネスチャンスが見える。

サッカーは子どもの時からはじめよう

大連は、9月に入ったら、急に秋になり、朝晩涼しく(寒く?)なって、空も高くなってきれいです。

9月は入学のシーズンでもあり、小学校は6歳から入学です。まだ小さいのに、大きいカバンを背負って学校の校門に入っていく姿は、お母さんにとっては、どうしても鼻がすっぱくなります。

習金平主席がサッカーを重視しているので、中国ではサッカーはいきなりブームになりました。元々サッカーの教育に力を入れている小学校は、そのために、さらにますます訓練が真剣になります。

小学校の場合、新入学してまだ2週間ですが、既に1年生からサッカー選手を募集していて、テストに合格したら、毎週3回2時間くらいずつ練習します。まだ列を作って並ぶことも分からない子ども達が、わいわいとテストに参加し、先生が叱ったり、足で蹴ったりして、無理やり秩序を維持します。それを見て、「なんて乱暴なんでしょう。わが子は、そんな乱暴な扱いには耐えられません」と、撤退する親は、約半分くらいいます。

でも、「男の子なんだからこの厳しい練習をさせて、もっと逞しくなってもらいたい」と期待している親もいれば、「うまくいって、試合に参加して勝てば、将来の高校入学も大学入学の際にはサッカー選手に対して100点以上の得点があるから、ぜひ参加させたい」と小学校1年生からもう将来を計画している親もいます。

まあ、うちの上の子は、高校に入学したら「うちの学校の同級生、サッカー選手でもないのに、サッカーがすごくうまい人がたくさんいるんだよ」とか、「歌(ピアノ)がすごい!」とか、うらやましげに話しているのをみて、やはり何にも知らない小学1年生のときから、高校に入ってから「他の学生たちの目を奪う」ような特技や技能を、何か勉強させる方がいいのかなぁ、と思い悩んでいます。

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“クラス服”という制服

中国では中学校までは学費は無料ですが、いつの間にか公立学校では教材だけが有料になりました。

学校の制服も無料なのですが、デザインは何とかましになりましたが、無料の分、材質は相変わらず、だめです。小学校では毎日制服ではなく、月・木曜日しか着用が義務つけられていませんから、制服は1セットしかなくても何とか着回しができます。

ただし、子どもに対する愛が溢れてしまい、どこに心を預ければいいか分からない親にとっては、学校の制服は、満足できません。特に、より有名な公立学校では、数年前からクラス一同で「クラス制服」を購入することが決まりました。

どうせインターネットから選ぶしかなく、デザインは日本や香港、韓国からのコピーに見えますが、一応「イングランドスタイル」制服と名乗ります。でも、シャツや背広など、やはり小学生には、合わないですね。

それに、いつも運動するので、めったに着用する機会や行事がないのです。そのうえ、運動服もまた1セット統一的に購入させられます。これは運動会に使われます。まあ、運動会は年2回しかないですが、なんとか平日も着られるから、お金の無駄使いにはなりませんね。

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なにもかも自分でがんばるしかない のです

 うちの子は高校受験が終了したら、「アメリカへ遊びに行ってみたい」と突然言い出し、あわてました。
というのは、幸い、パスポートはもっていますが、ビザの申請には時間がかかるからです。資料準備などを旅行社にお願いしたのですが、4日後になって、やっと揃う始末。アメリカ領事館の面談も予約できたのはいいのですが、それも2週間後の7月20日、とのことでした。面談に通っても、ビザがもらえるまでには、少なくとも1週間かかります。大連からアメリカへの直行便はなく、北京・上海などを経由するのですが、東京経由の方が、出・入国手続きを大連でやるので、私にとってはむしろ便利で、東京経由で行くことにしました。そのためには、日本領事館で、日本経由のためのビザ、の申請も、4日勤務日が必要です。また、中国では、高校が始まる前に1週間の軍事訓練があり、日程調整する余裕は、まったくありません。

 しかし、アメリカ領事館が所在するのは瀋陽なので、まず7月19日に瀋陽に行き、1泊してから、20日の朝一番で、アメリカ領事館へ行こうとしたところ、旅行社の方から「アメリカ領事館のシステム故障で、今日の面談は取り消し」との連絡が入りました。アメリカのビザ発行システムは、6月に、1ヶ月くらいの間、全世界でのシステム障害があったばかりだったので、またトラブル。しかし、今回は瀋陽の領事館だけのシステムトラブルだったとのことで、前回ほど重症ではなかったようです。

 けれど、われわれのように、20日に面談だったはずの人たちに対しては「改めて面談を予約してください」としか「対応ない」対応でした。調べたら、8月3日以後の面談になってしまいます。そうなると、今回はスケジュールが間に合わなく、あきらめるしかない、ということになりました。

 こんなふうに、お粗末に対応されたことに唖然として、気がすまないのですが、旅行社の方は「しょうがない」ばっかり、です。領事館に電話をかけても、機械の自動応答しかなく、クレームや相談もできません。連絡方法で、最期に残る手段は、たったひとつ、メールアドレスしかないです。そこで翌日の21日に、大連に戻ってからメールを送信してみました。期待はほとんどありませんでしたが、なんと、意外にも、その日のうちに、アメリカ領事館から返事が来たのです。
アメリカ領事館の人に事情を説明したところ、「緊急処理」として申請することを勧められました。言われたとおり、緊急として申請してみたところ、とってもスムーズに、あっという間に、7月23日の面談予約をゲットすることに成功しました。あわてて再度瀋陽へ行くことは、もうこの際、やむを得ませんが、これで何とか予定通りにアメリカへいけそうです。

 不思議なのは、7月20日の一日に面談予約した中国人は数百人もいたのに、「何とか特別対応をしてもらえないのでしょうか」と主張しようとする方が、ほとんどいなかったことです。旅行社にしても、長くビザ申請を代行をしていて、こういう領事館の理由で面談が取り消しになったケースは、たぶん、初めてではなかったのではないでしょうか。しかし、こんなにも簡単な「緊急申請」の方法も知りませんでした。ひょっとしたら、アメリカ領事館が対応策を発表しないのは、申請希望する中国人が、何にも要望しないから、なのかしら。

やはり中国で生きていくためには、他人が解決してくれるのを待つよりは、自分で解決する方法をがんばるしかない、ですね。


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三伏(さんぷく)

今年の三伏は、7月13日から27日間(夏至以後の3回の庚(かのえ)の日)です。一年のうちで一番暑い時期と言われています。

「冬練三九、夏練三伏(冬は「三九」夏は三伏でも修業(通常露天での修業をいう)を続ける)」という諺は、中国人なら誰でも、子どもの時から聞いて知っており、生活に馴染んでいます。どんな分野でも、優れた成績を収めるためには、一番残酷な天気でも修業を続けようとする決心がないとだめだ、という意味ですね。

漢方の観点から言うと、一番熱い「三伏」の時期には、寒気による病気を治します。「熱いからエアコンや冷たいもの」という習慣は、体には最も悪く、むしろ熱いお湯を飲んで、お風呂は少なくとも足湯をして体に汗をかかせ、体の一番奥に入りこんでいる寒気を出させる唯一の時期なのです。

人間も、40歳を超えれば、足が痛くなったり、関節が痛くなったりすることはしばしばで、夏でもいつも関節が冷たいのです。

私も、今年になってから、一生懸命、漢方で直そうとしています。もう年なんですよね。

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泣いたり笑ったりの中国の株

 今年の5月ぐらいからでしょうか。周りの人々が株のことを良く話題にしてきました。エステに行っても、足のマッサージに行っても

「株、もっている?」

「○○さん(店のお客さん)は1ヶ月で2倍になったそうですよ」

とかいう話しを聞いて、もうバブルが近いかもしれないなあと感じました。

 前回、株が突然暴落したときも、町中に、定年退職したおじいさんやおばあさんたちや、市場で野菜を販売しているおばあさんたちなどが、株を買って興奮しながら話しをしていたときから、しばらくのことでした。

 中国の株は本当に不思議なものです。投資として買ったら、いい企業(独占経営)なのに10年たっても一回も配当がなかったりします。買っている方も買われている企業も、配当のことなんか、ほとんど考えておらず、株価がどこまで上がるか、にしか関心がないのです。

ようするに、投機、なんですね。消費意欲が低くなったところに加えて、将来に対する見通しも暗い今、株価の高騰は一つの救いだったようです。バブルはバブルで、はじけないはずがない、のです。

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説明書が入っていないのです

 「中国からの技能実習生(以前の研修生)は、トイレの後、ドアを閉めずそのままにして出ていくんですよ。不思議ですねぇ」と日本のお客様に言われたとき、「そうだわ。私も、少なくとも公衆トイレの後では、わざわざドアを閉めずに出ていくわ」と気がつきました。

 それはなぜなのか、ちょっと考えてみました。

 まず、中国では、一般的に、トイレのドアを閉めると「使用中」というイメージになるからなんだと思います。というのは、ロックには「赤が使用中、緑が使用済み」という説明が他の国と同じくついていますが、よく逆に取り付けられていることが多いのです。だから、ドアが閉まって、赤になっていても、ノックしてみないと、本当に使用中なのか、ただ逆になって取り付けられていただけなのかが、わからないのです。

 工事した人が、単に適当に工事しただけにしても、逆に取り付けられているケースは、たぶん、半分をはるかに超えているような気もします。ノックせずに一つ一つ開けてみる人もいるくらいです。

 実は、家の中のシャワーもそうなのです。取り付けをするときに、そばでいちいち監督せず、工事する人々に全面的にお任せしたら、なぜか必ず赤と青が逆になってしまっていて、慣れるのが大変でした。

 最近、インターネットで物を買って、自分で簡単に組み立てられる品物も多いですが、全然説明書がついていないのが、いくつかあります。いらいらして、あれこれ試しながら取り付けて、やっとセットできるのです。

 「簡単でも、ほんの一枚の説明書を入れてくれればいいのに」と思うのですが、多分、その一枚の説明書を、入れても入れなくても、誰も見ていないので、入れるのをやめるのではないでしょうか。



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端午節のチマキ

 毎年旧暦5月5日は端午節です。今年は6月20日で、端午節の休みは6月20日(土曜)から6月22日(月曜)までの3連休でした。

 河に身を投げた愛国の詩人屈原(秦の侵略に抵抗した楚の貴族)は、遺体が見つからず、魚が屈原の体を食べないように、皆さんが河に粽を投げた、という伝説もあります。

 よって、「端午節は”端午快楽”ではなく、お参りの日で“端午案康”というべきだ」という話を、万能の「朋友圏(WEIチャットの機能)」で、今年初めて見て、勉強になりました。

 まあ、われわれにとっては、端午節は、1日多めの休み+粽+卵、の意味ですね。

 粽には大きく2種類あり、北の方では、糯米に赤豆またはナツメを入れ、食べる際に砂糖をつける、に対し、南の方では、糯米にお肉入りです。

 今は、段々、東北地方でも肉入り粽を好む人が増えています。小さいころは、粽は家庭での手作りしかなく、糯米や包むための葉っぱを一晩水につけたりして、一つ一つ包んで、長く煮たりするなど、作り方がとても複雑でした。器用な人はうまくできますが、葉っぱから糯米がこぼれたりするなど、どうしてもうまくできない恥ずかしい主婦もいました。

 手作業が複雑の分、作れば数十個を作るのが普通です。飽きるまで数日連続食べる粽でしたので、作った当初はうれしいのですが、だんだん飽きてきます。

 今になって、手作りの粽は殆んどなく、好きな味の粽を買ってくるように
なりました。

 一度、暇に任せてたくさん作り、家族や友達に広く配りました。結果としてはやはり、何人からかのいただきものもあり、プラス、好きな味の粽も買ってきたりしたため、1週間近くたっても冷蔵庫にまだ数個寝ている状態です。

 いただきものも、時として、一つの負担となってしまいますね。


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